2012年10月25日木曜日

若松監督を惜しむ声(1018asahi)

「弱いものの見方。映画に執念」
 
 映画監督の若松孝二(わかまつ・こうじ、本名伊藤孝(いとう・たかし))さんが76歳で亡くなった。東京都内で交通事故に遭い入院、容休が急変して17日午後11時5分に永眠した。ゆかりのある俳優や評論家が突然の死を悼んだ。
 「キャタピラー」 (2010年)に主演し、ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受けた寺島しのぶさんは、公式ホームページに「弱い者の味方で、強いものにはくってかかる監督、(中略)何よりも映画を作り上げることに執念を燃やした監督。今いったい、いったいどこにいらっしゃるんですか?」と記した。
 映画評論家の山根貞男さんは「試写で会つた時、『よく撮るなあ』と話しかけたら、『昔に戻ったんだよ』と言っていた。まだまだ撮っただろうに…:」。
映画監督の高橋伴明さんは「『金をかけていい映画を作るのは当たり前。金をかけずにいい映画を作るのが監督の仕事』と言われたことが印象に残っている。残念です」と話した。
1963年に「甘い撃で監督デビュー。過激な性描写に若者のうっ屈した心情を織り交ぜる独白の作風で「ピンク映画の巨匠」と呼ばれた。
 「千年の愉楽」が8月のベネチア国際映画祭に招待されるなど、国際的にも注目されていた。

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